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【2013.07.25 Thursday 】 author : スポンサードリンク
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H16憲法第1問 評価A
機)槎篷[Г蓮∋匐,紡个垢覦貭蠅寮的犯罪を常習的に犯して有罪判決が確定した者で請求者の居住する市町村内に住むものの、氏名、住所、顔写真を開示されない自由を制約している。
1.ここで、かかる自由が憲法上保障されていればこの法律の合憲性が問題となるが、かかる自由を保障する明文はない。
(1)しかし14条以下で保障されている各種の人権は、歴史的に国家権力から侵害されることが多く、憲法制定当時に保障する必要が認識されたために保障されたものである。
 とすると、その後の社会の変化に伴って憲法上保障する必要が出てきた権利を、新しい人権として保障することを憲法は否定するものではないと解すべきである。
 根拠条文としては、14条以下の人権カタログに対する一般規定的な性格を持つと解される、13条の「生命、自由、及び幸福追求」の権利に位置づけるべきである。(?)
(2)ただ、必要が出てきたというだけであらゆる権利を憲法上保障してしまうと、既存の他の人権との摩擦・衝突が激化し、人権全体の保障が低減してしまうおそれがある。
(3)そこで「個人として尊重される」(13条前段)、すなわち人格的生存に不可欠な利益に限って憲法上保障されると解すべきである。
2.本問で個人の氏名、住所、顔写真が請求者に開示されてしまうと、その者は常に他人の目を気にして生きていかなければならなくなり、プライバシーや社会生活の自由が大きく損なわれ、個人の人格的生存に不可欠な社会交渉が非常に困難となる。また「すべて国民は」個人として尊重される(13条前段)以上、性犯罪者の人格も保護すべきである。(?)
3.よって、前記自由は人格的生存に不可欠な利益として憲法上保障されている。
供,箸呂い─△かる自由も絶対無制約ではない。本問法律による制約が、他の人権・憲法上の価値との調整原理たる「公共の福祉」(13条後段)の範囲内のものであれば許される。
1.そこで、制約が「公共の福祉」の範囲内にあるかの判断基準が問題となる。
(1)本問で氏名等の情報が請求者に知れるとその記憶を消すことは事実上不可能であり、その請求者から多くの人に情報が知れ渡る可能性もあるので、前記自由が一旦侵害されると回復困難で重大な損害を被りかねない。
(2)しかし他方、前記自由は個人の人格的生存という個人的価値を保障するにとどまり、表現の自由(21条1項)の自己統治の価値のような社会的価値の保障までは含まない。
(3)よって、厳格性の若干緩和された判断基準を用いるべきである。具体的には、―斗廚別榲と⊆村租関連性のある9舁的な手段による制約であれば、「公共の福祉」の範囲内にあると解すべきである。
2.(1)まず本問法律の目的は、近くに住む常習的な子供に対する性犯罪者から子供の安全を守りたい、という親権者の自然な希望に応えることにあると考えられる。子供の安全を守るという利益は、親権者が「保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ」(26条2項前段)こと、「家族」を尊重していること(24条2項)、家庭生活の基盤となる「住居」の不可侵(35条1項)を規定していることから、憲法上当然の前提となっていると解される。
 よって、,亘たされる。
(2)しかし、その手段として性犯罪者の氏名等の情報を開示するというのは、前述のように個人の人格的生存に不可欠な社会交渉を非常に困難にさせ、その更正を否定して社会的に抹殺するようなものである。このようなことは、前述の重要な目的を達成する手段としても到底合理的とは思われない。よって、は満たされない。
(3)むしろ性犯罪者を監視したり、病的な性向を持つ者はそれを治療したりする方が、目的達成のために直接的であり、⊆村租な関連性があるというべきである。
3.したがって本問法律による制約は「公共の福祉」の範囲内にはなく、違憲である。
                                           以上
【2004.10.23 Saturday 09:01】 author : meanlife
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H16憲法第2問 評価A
機)槎篷[Г蓮△い困譴眸鐐挙権を制限している。よって被選挙権が憲法上保障されていれば、これら法律の合憲性が問題となるため検討する。
1.被選挙権とは、選挙で選定されうる資格である。ここで公務員選定権(15条1項)は憲法上保障されており、選定の相手方を自由に選べなければその保障の意味がないから、被選挙権は公務員選定権と表裏の関係にあるものとして憲法上保障されていると解すべきである。
2.(1)この公務員選定権は、国政の最高決定権たる国民主権(前文1段、1条)の行使という性格を持ち、国家の命運を左右する重要な権利である。そのため、その自由な行使だけでなく適正な行使も要請されていると解される。
(2)また憲法は代表民主制を採用(43条等)して、国政の最高決定権が究極的に国民の権威に基づくという形を原則としており、公務員選定権はその例外的なものである。そして両議院議員の資格は法律で定めるとされている(44条本文)から、15条1項は全ての公務員の選定権を具体的に保障したものではなく、最終的に国民の意思を反映した選定がなされればよいと解される。
(3)さらに、被選挙権を年齢によって制限することは少なくとも明示的には禁止されていない。(44条但書)
3.したがって本問法律の合憲性が推定され、必要性・合理性が欠けない限り合憲となると考える。
供\潴篩庵
1.まず、成年者は選挙権を行使できる(15条3項)にもかかわらず、それから一定の年数を経ないと表裏の関係にある被選挙権がないとされている点が問題となる。
(1)確かに公務員選定権をできるだけ自由に行使できるようにするという観点からは、成年者に被選挙権を認めるという制度の方が合理的かもしれない。
 しかし代表民主制が採られ国政の運営に密接に関わる国会議員には、一般よりある程度高度かつ専門的な判断能力が必要とされる。
(2)よって、選挙権を何回か行使して国政に関わる中でかかる能力を養った者にのみ被選挙権を認めるということには、国民主権の適正な行使という観点から一定の必要性・合理性がある。
(3)したがって、この点では合憲である。
2.次に、衆参両議院で被選挙権に差を設けていることが問題となる。
(1)思うにその任期の差(45条、46条)から、衆議院は民意の忠実な反映、参議院は安定的な民意の反映を予定していると解される。これらを互いに抑制均衡関係におく(59条等)ことで、多様な民意を反映した統一的な国家意思を練り上げていくのである。
(2)とすると、年齢層による多様な民意を反映する必要性・合理性は認められる。
(3)したがって、この点でも合憲である。
掘\潴筝綯
1.まず被選挙権を35歳以上とさらに制限した点が問題となる。確かにどこで線引きするかは政治的・専門的な問題であり、裁判所の判断能力は乏しいともいえる。
 しかし民主政の過程自体を制限するものであり、一旦侵害されると回復することが難しいから、既に定めた被選挙権をさらに制限することは合理性を欠くと考える。
 したがって、この点では違憲である。
2.次に衆参で差を設けないことについては、年齢層による民意の反映自体が保障されているわけではなく、これでも多様な民意の反映は実現できるから、必要性・合理性に欠けない。
 したがって、この点では合憲である。
                                           以上
【2004.10.23 Saturday 09:01】 author : meanlife
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H16民法第1問 評価F
機〔筍
 AがBとの請負契約関係(632条)を終了させるには、この契約を解除する必要がある。
1.そのためAは、土地上に2階建住宅を新築する仕事が未だ「完成」していないので「何時ニテモ解除」できる(641条)と主張することが考えられる。この主張は正当か。
2.確かにBはコンクリートの基礎工事は一応終わらせているが、あくまで契約目的は2階建住宅の新築であり、仕事が「完成」したとはいえない。
 そして同条が「何時ニテモ解除」できるとした趣旨は、注文者にとって不要になった仕事を完成させても、当事者にとっても社会経済上も無駄である点にある。
 とすれば、「解除」するにあたり債務不履行解除のような相手方の帰責性(541条、543条)は不要であり、その代わり請負人の被る損害を賠償させて当事者間の公平を図ったのである。
3.よってAは基礎工事の不完全性などを立証することなく、Bが解除によって被る損害を賠償すれば、前記解除権行使の主張ができる。
供〔筍
1.まずAは、屋根の防水工事の手抜きのため未だ仕事は「完成」していないと主張して、これと対価関係(同時履行関係と書いちゃったかも)にある報酬としての請負残代金1000万円(632条)の支払を拒むことが考えられる。(533条)この主張は認められるか。
(1)確かに厳密には、「完」成していないとは言いうる。
 しかし本当に完全な完成を求めると、瑕疵担保責任規定(634条等)の意味がなくなる。完全に完成するまで請負人の仕事完成義務の履行を求めることができ、瑕疵修補請求等をする必要がなくなるからである。
(2)そこで、外観上一応仕事が完成したと見られるときは「完成」したものと扱い、瑕疵担保責任による処理に移行すべきである。637条が瑕疵担保責任の追及期間をある程度置いており、瑕疵を発見しづらい状況を予定していると考えられることからも、かかる解釈が妥当である。
(3)本問では、Bは一応建物を完成させたとされており、屋根の防水工事の手抜きは外観上分からず1週間後雨漏りがあって初めて気づいたものである。
 よって仕事は「完成」しており、建物も引渡されているので、Aの前記主張は認められない。
2.こうなると、AとしてはBの瑕疵担保責任を追及したいところである。雨漏りによるパソコン等の損害50万円の賠償請求と、屋根の補修工事費用100万円の損害賠償請求か瑕疵修補請求をすることが考えられる。(634条)
(1)まずこれらは「損害」(634条2項)に含まれ、賠償請求が認められると解する。同条は、仕事完成義務が完全には履行されていないにもかかわらず完成したものと扱って利害調整をする債務不履行責任の特則であり、「損害」には履行利益まで広く含むと解されるからである。
(2)よって、Aはこの合計150万円の損害賠償請求権と、1000万円の残代金支払債務とを相殺(505条1項)し、850万円しかBに支払う必要がないと主張できる。
(3)また、屋根の防水工事の手抜きという瑕疵がたとえ重要ではないとしても、100万円という修補費用は建物2000万円に比し「過分」(634条1項但書)ではないと考えられるから、瑕疵修補請求も認められる。
 よって屋根の瑕疵について修補請求を選択した場合、まずAは50万円の損害賠償請求権と1000万円の残代金支払債務とを相殺し、Bに対し950万円しか債務を負わないと主張できる。
 そして、瑕疵の修補と実質的に対価関係のある100万円について、公平の観点から瑕疵修補が完了するまで支払を拒めると解する。(1条2項)
                                           以上
【2004.10.23 Saturday 09:00】 author : meanlife
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H16民法第2問 評価F
機。鼎錬舛猟馘権設定登記を抹消することで、自己の抵当権設定登記の順位を上げ、甲不動産について把握する交換価値を増加させたいところである。
 その根拠として、抵当権に基づく物権的登記抹消請求権が考えられる。これについては明文ないが、ー己の抵当権∩蠎衒の抵当権消滅を要件に、目的物の交換価値支配を全うさせるため当然に認められていると解する。
供)槎笋任廊,鰐世蕕だが、△砲弔い藤鼎錬舛虜銚△時効消滅(167条1項)した結果、これに附従する抵当権(369条1項)も消滅していると主張することが考えられる。
1.これに対しAはまず、「当事者」ではないEは時効を援用できない(145条)と反論することが考えられる。
2.(1)ここで時効の援用権者を「当事者」に限定した趣旨は、時効利益を受けることを潔しとしない者の利益を保護する点にある。
 とすれば、「当事者」とは時効により直接利益を受ける者に限定され、反射的利益を受けるにすぎない者は含まれないと解すべきである。
(2)本問で時効により直接利益を受けるのは、Aに対し債務を負担するBとその債務を物上保証するCであり、その結果反射的に抵当権順位上昇の利益を受けるにすぎないEは「当事者」に含まれない。
(3)よって、Aの反論が認められる。
 また、前述のように時効援用権は一身専属的なものだから、EはCのそれを代位行使することもできない。(423条1項但書)
3.したがって、Eは△砲弔い討料圧主張をすることはできず、Aに対する抵当権登記抹消請求は認められない。
掘,泙殖舛蓮∧上保証人Cが債務を承認している(147条1項3号)から時効は中断していると反論することも考えられる。
1.しかし物上保証人はあくまで物上の責任のみ負い債務は負わないので、これを承認することはできない。
 ただ、CがBの残債務を代わって弁済する旨繰り返し申し出た意思を合理的に解釈すると、併存的債務引受がなされたと考えられる。
 これにより、CはBの債務とは別個独立の不真正連帯債務を負うので、これについて承認がなされ、時効が中断されたといえる。
2.これに対しEは、かかる併存的債務引受は詐害行為だとして債権者取消権(424条)を行使し、Eとの関係で併存的債務引受の効力を相対的に取り消す旨主張することが考えられる。
 これは(a)併存的債務引受前にEのCに対する債権成立(b)Cの無資力(c)C・Aの害意を要件に認められるが、弁済は債務を減少もさせるので、CA間の通謀等がなければ(c)は認められない。
3.とはいえ結局、Eは前述と同様にAのCに対する債権の消滅時効援用権を行使できないので、Eの請求は認められない。
                                           以上
【2004.10.23 Saturday 09:00】 author : meanlife
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H16商法第1問 評価D
機\潴篩庵
1.Bとしてはまず、P社のQ社を相手とする新株発行は明らかに「特ニ有利ナル発行価額」でのものなのに株主総会特別決議(343条)を経ていない(280条の2第2項)との理由で、その無効を訴えをもって主張したいところである。(280条の15)ここで、新株発行がどのような場合に無効となるのか、明文なく問題となる。
(1)(ア)そもそも新株発行は、会社の構成員を募って増加させるという面もあるにはあるが、資金調達目的(?)で行われる、発行の相手方との取引行為という面のほうが強い。これは取締役会決議のみで新株発行ができること(280条の2柱書)にも現れている。
 また株式は自由に譲渡できる(204条1項本文)から、発行した相手方の下に株式がとどまっていることはほとんどなく、このような2次的な取引安全をも図る必要がある。
 よって、新株発行は原則として有効と解すべきである。
(イ)しかし他方、会社の既存株主は、株価の下落や比例的地位の低下といった不利益を被りうる。このうち比例的地位低下については市場で株式を購入するなどの手段で回復できるが、株価の下落といった経済的不利益については一定の配慮が必要と考える。
(ウ)そこで、ヾ存株主が回復不可能なほど重大な損害をこうむる場合に⊃軍発行の瑕疵について悪意の相手方の下にA歓軍瑤とどまっていれば、例外的に新株発行が無効となると解すべきである。↓を満たすような相手方との取引安全は、保護する必要がないからである。
(2)本問では、取引先のQ社に対する新株発行なので△亘たされる可能性がある。しかし、P社株式の株価は大幅に下落しているとはいえ後述のような損害填補手段があるので,亘たされにくいだろう。
(3)よって、新株発行無効の訴えという手段は認められる可能性が低いと思われる。
2.(1)次に、Q社がP社取締役と通謀して株式を引き受けた場合には、著しく不公正な発行価額である50円と、公正な発行価額であると考えられる1000円との差額950円に、発行新株数を乗じた金額の支払義務をP社に対して負う。(280条の11第1項)Q社はP社の取引先だから、通謀が認められることも充分考えられる。
(2)そしてP社株主Bがかかる義務履行を求めていくには、267条を使うことになる。(280条の11第2項)すなわち、株主Bが6月前より引き続き株式を有している(1項)なら、まずQ社に対し上記義務履行を求める訴えを提起するよう、P社に対し請求する。しかしP社がこれより60日以内に訴えを提起しないときには、BはP社を代表してQ社に対し訴え提起できる。(3項)また、かかる期間経過によりP社に回復すべからざる損害を生ずる虞があるときには、Bはいきなり代表訴訟を提起できる。(4項)
3.さらに、280条の2第2項という「法令」に違反したとして、P社取締役のP社に対する損害賠償責任を追及することも考えられる。(266条1項5号)これは一般規定という性格上、取締役の過失が要件となっていると解されるが、かかる重要な法令違反行為については通常過失が認められるだろう。
 よって、この手段も認められる公算が高い。株主Bがこの責任を追及するには、前述の267条を使うことになる。
4.最後に、株主Bは「第三者」としてP社取締役に直接的に損害賠償請求することが考えられる。(266条の3第1項)ここで株主は会社の構成員ではあるが、これにも損害が生じうる以上、「第三者」に含まれると解してよい。
(1)しかし本問株主Bの損害は、P社の株価が大幅に下落してP社財産に損害が生じた結果として生じた、間接損害である。これも「損害」に含まれるのか。
(2)そもそも本規定は、現代社会において株式会社が大きな影響力を持っており、その業務執行を委ねられている取締役の任務懈怠によって損害が生じうる第三者を広く保護するため、特に法定された責任である。
 とすれば、「損害」には広く間接損害をも含むと解した方が趣旨に合致する。また、株主代表訴訟には前述のように株式保有期間要件があるから、これを満たさない株主が主導的に損害填補できる手段を確保する必要からも、かかる解釈が妥当である。
(3)よって、P社取締役に悪意・重過失あれば、Bはこれに対し損害賠償請求できる。この悪意・重過失とは、前述の趣旨から任務懈怠についてのものと解すべきであるが、 本問のような法令違反行為については通常認められるだろう。
供\潴筝綯
 新株発行事項の公示は、株主の新株発行差止請求(280条の10)の機会を確保させるためのものだが、既に新株発行がなされてしまっている以上差止請求の余地はなく、利益状況は前段と変わらず同様の結論になると考える。266条1項5号の「法令」違反責任追及の根拠が1つ増えるくらいである。
                                           以上
【2004.10.23 Saturday 08:59】 author : meanlife
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H16商法第2問 評価D
機。措劼紡个靴
1.CがA社に対し手形金の支払を請求するには、A社が有効に手形上の債務・責任を負担している必要がある。
2.(1)ここで、本問約束手形の外見上は甲がA社を代表して手形を振り出したように見えるが、甲は必要な取締役会決議を経ずにA社代表取締役に就任している(商法261条1項)にすぎないので、その代表権はない。
 よって、甲の手形債務負担行為の効果はA社に帰属しないのが原則である。
(2)しかし“代表取締役”という「会社ヲ代表スル権限ヲ有スルモノト認ムベキ名称ヲ附シタ」「取締役」甲の手形行為であるから、Cが甲に代表権がないことにつき善意・無重過失の場合は、A社は例外的に手形上の責任を負う。(商法262条)これは取引の安全を図るため、代表権に対する相手方の信頼を保護する表見責任であり、重過失は悪意と同視できるからである。
(3)なおCはBを介して手形を取得しているが、直接の相手方でなくても手形上の記載から代表権を信頼することはありうるし、条文上も直接の相手方に限定するようには読めないので、Cも「第三者」にあたりうると解する。
3.したがってCは、甲にA社代表権がないことにつき善意・無重過失の場合は、A社に対し手形金の支払請求ができる。特に手形上の権利移転過程に瑕疵も見当たらないし、A社の抗弁も考えられないからである。
供々辰紡个靴
1.甲は本問約束手形を代表方式で振り出しているが、代表権がないので無権代表者としての責任を負う。(手形法77条2項、8条1文)
2.(1)この責任は手形取得者を保護して手形取引安全を図るためのものなので、手形取得者は前記表見責任と選択的に追及できると解すべきである。
(2)但し、代表権がないことにつき手形取得者が悪意・重過失の場合はこれを保護する必要はなく、無権代表者の責任を追及できないと解する。
3.したがってCは、甲にA社代表権がないことにつき悪意・重過失でない限り、甲に対し手形金の支払請求ができる。
掘。造紡个靴
1.CがBに対し手形金支払請求をするには、。造有効に手形上の債務・責任を負担していること■辰遡求条件(77条1項4号、43・44条)を具備することが必要である。
2.まず、Bは本問約束手形に裏書しているから裏書人としての担保責任を負いそうである(77条1項1号、15条1項)が、前者たるA社が原則として手形上の債務・責任を負わないことから、これから手形を譲り受けたBの責任に何らかの影響があるのではないかが一応問題とはなる。
 しかし、各手形行為は手形面上の記載を自己の債務・責任の内容として取り込むものである(文言性)から、その手形面上の記載自体に瑕疵がなければ、手形取得者が悪意だろうと善意だろうと、それぞれ別個独立に成立するのは当然である。(手形行為独立の原則、7条参照)
 本問でも手形面上の記載自体に瑕疵があるとの事情は見当たらないから、Bはやはり裏書人としての担保責任を負い、,鯔たす。
3.したがってCは、△鯔たした場合に、Bに対し手形金の支払請求ができる。
                                           以上
【2004.10.23 Saturday 08:58】 author : meanlife
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H16刑法第1問 評価G
機々辰虜畧
1.甲は殺意をもって、出刃包丁でAの腹部を1回突き刺すという殺人結果発生の現実的危険ある実行行為をしたが、これによるA死亡の結果は発生していないから、殺人未遂罪(199条・203条)の構成要件に該当する。よって違法性・有責性が推定され、それぞれの阻却事由も見当たらないから、同罪が成立する。
2.ただその後甲は、タオルで止血等している。これが「自己の意思により犯罪を中止した」ものと言えれば、刑が任意的減軽(43条本文)にとどまらず必要的に減免される(43条但書)ので、その意義について検討する。
(1)そもそも中止犯の刑が必要的に減免される根拠は、既になされた違法・有責行為への可罰評価が、中止行為への恩賞的評価により減殺される点にある。
(ア)とすれば、まず「自己の意思により」という主観的要件は有責性減殺の観点から解釈・検討すべきであるが、甲は犯行を悔悟しているのでこの要件は明らかに満たす。
(イ)また、「犯罪を中止した」という行為は主観と客観の統合体であるから、違法性・有責性減殺の両面から解釈・検討すべきである。
 具体的には、まず違法性減殺の面から、|羯濆坩戮砲茲辰独蛤畄覯免生を防いだといえることが必要だと考える。また責任減殺の面から、⊆ら積極的に犯罪結果発生を防止したのと同視しうる程の努力も必要だと考える。
(2)本問で甲は確かに、Aと同居しているほどの仲である友人乙の「119番通報をした」との言を信じたため、これに「くれぐれも、よろしく頼む。」と言って任せたのである。
 しかし結局甲はその場から逃げ出しており、たとえ119番通報がなされたとしても最後までAの救命という犯罪結果発生防止のため責任をもって行動したかどうか疑わしい。これでは⊆ら積極的に犯罪結果発生を防止したのと同視しうる程の努力をしたと言えるか微妙なところである。
 しかも、そのまま放置されれば失血死する状況にあったAの死の結果発生防止は、甲の止血行為等によるところはほとんどなく、発見・救助した隣室のBによるものというべきである。よって、,亘たさない。
(3)したがって甲は「犯罪を中止した」とはいえず、その刑は任意的に減軽されるにとどまる。
3.甲はかかる罪責を負う。
恐気虜畧
1.乙は、Aが死んでしまった方がよいという殺意をもって、Aを放置したまま外に出て行った。かかる不作為が殺人罪の実行行為にあたるか。
(1)199条は「殺した」と作為の形で実行行為を規定しているが、不作為でも死の結果が発生しうる以上、人の生命という法益を保護する必要がある。
(2)しかし、(a)作為義務のない者や(b)作為不可能・困難な者に作為を要求したり、(c)構成要件的結果発生の現実的危険ない不作為まで禁止したりしていては、罪刑法定主義による行動の自由保障を過度に害する。
 そこで、(a)作為義務があり(b)作為可能・容易な者の(c)構成要件的結果発生の現実的危険ある不作為は、例外的に実行行為にあたると解すべきである。
(3)本問乙は、(a)Aと同居している家の玄関内という排他的領域で、甲に「後のことは任せろ」といってAの救命を引き受けており、(b)119番通報等の救命行為をするのは可能・容易であるのに(c)そのまま放置されれば失血死する状況にあったAを放置したまま外出しているから、殺人罪の実行行為をなしている。
2.そして、やはりこれによる死の結果が発生していないから殺人未遂罪の構成要件に該当する。よって違法性・有責性が推定され、それぞれの阻却事由も見当たらないから、同罪が成立する。
3.乙はかかる罪責を負う。
                                           以上
【2004.10.23 Saturday 08:57】 author : meanlife
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H16刑法第2問 評価G
機々辰虜畧
1.(1)まず甲は、自己所有の土地をAに売却する契約を締結しているから、民法上この時点でAに土地所有権が移転している。(民法176条)そこで、甲がその後Bと同土地の売買契約を締結したことが、自己の占有する「他人の物」を「横領」したとしてAに対する横領罪(252条)が成立する可能性があるので検討する。
   (ア)まず、Aへの土地所有権移転登記がなされていないので民法上は確定的に所有権が移転しておらず(177条)、「他人の物」とはいえないとも思える。
     しかし民法177条は動的安全保護を目的とするものであり、目的物に対する本権・委託信任関係という静的安全保護を目的とする刑法252条の解釈と一致させる必要はない。
     思うに「自己の占有する他人の物」とは、濫用のおそれある支配力が及んでいる状態を指すと解すべきである。この状態のとき、本権・委託信任関係に侵害される危険が及ぶからである。
     本問で甲は、Aとの売買契約により土地所有権移転登記をなす義務を負っているが、かかる義務に違背して二重譲渡ができるので、濫用のおそれある支配力が及んでいるといえる。
     よって、本問土地は「自己の占有する他人の物」といえる。
   (イ)また、252条は占有者の下にある目的物についての本権・委託信任関係を保護するから、「横領」とは委託された任務に反し、本権者でなければできないような処分をする意思の発現行為と解されるが、本問のような二重譲渡は民法上、本権者でなくてもできるとされる。
     しかし前述のように民法と解釈を一致させる必要はない。そして本来土地を譲渡できるのは第1譲受人たるAであるのに、甲がその土地に対する支配力を濫用して二重譲渡した状況は、かかる濫用から保護されるべき本権者Aでなければできない処分と評価できる。
     よって「横領」もなされており、Aに対する横領罪が成立する。
  (2)次に、甲はBという「人」に代金1100万円という「財物を交付させ」、結果その1100万円を返還されるまで使用・収益・処分できなかったという個別財産上の損害が生じているから、Aに対する売却の事実をBに告げなかったという不作為が「欺いて」という作為と同視できれば、詐欺罪(246条1項)が成立する。
    この点、甲はかかる事実をBに告げるべき信義則(民法1条2項)上の義務があるから、かかる義務に従わず自己に正当な土地所有権・処分権があると装ったところに「欺いて」という作為と同視できる積極性が認められる。
    よって、Bに対する詐欺罪が成立する。
2.(1)さらに甲は、土地に抵当権を設定してC銀行から200万円の融資を受けているが、これも土地に対する支配力を濫用したものと言えるので、前述と同様にAに対する横領罪が成立する。
(2)また、Cに対する詐欺罪も、前述のBのような状況があれば、同様に成立する。
3.乙への土地売却行為も、Bへの売却と同様に考えて、Aに対する横領罪が成立する。
4.なお、横領罪成立場面について背任罪(247条)の成立も考えられるが、横領罪が成立するときは背任罪は成立しないと考えるべきである。
  なぜなら刑法は背任罪より横領罪の方を重い犯罪類型としており、両者が競合するときには前者の違法・有責性を包含する後者で処断することを予定していると考えられるからである。
5.以上、Aの土地・A甲間の委託信任関係という同一の侵害対象につき3つの横領罪が成立しているが、これらの関係をどう考えるか。
  確かに犯罪行為の時間的・場所的接着性はなさそうである。
  しかし最後の乙への売却時に土地所有権移転登記もなしており、登記移転せず結局解除したBへの売却・抵当権登記をなしたにすぎないCへの抵当権設定行為と比べると、不法領得の意思が最も顕著に発現したものといえる。
  よって最後の横領罪にその前の2つの横領罪が吸収されると考えるべきである。
  したがって、甲は最後の横領罪と詐欺罪2罪との併合罪(45条前段)の罪責を負う。
供_気虜畧
  それまでの事情を知って契約した乙は、甲と相互に利用補充して横領罪を実現した、つまり甲と「共同して犯罪を実行した」(60条)といえそうである。
  確かに横領罪は真正身分犯であるから、Aとの委託信任関係のない非身分者乙は同罪を「実行」できないと言えなくもない。
  しかし身分は行為主体要件であって実行行為自体の要件ではなく、非身分者も身分者の行為を利用して法益侵害しうるから、非身分者も同罪を「実行」できる。
  よって乙は、甲との横領罪の共同正犯としての罪責を負う。
                                      以上
【2004.10.23 Saturday 08:56】 author : meanlife
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H16民事訴訟法第1問 評価G
機‐斂誓嫻い箸蓮△△觧実が真偽不明のとき、その事実を要件とする自己に有利な法律効果を受けられないことになる当事者の不利益のことである。
弁論主義とは、裁判の基礎となる資料の収集・提出を当事者の権能かつ責任とする主 義である。
僑院イ修發修睚柤声腟舛亮饂櫃蓮当事者が争訟内容を自主的に形成する点にあり、これは立証段階でも妥当する。(裁判所は、当事者間に争いある事実を証拠によって認定するときは、当事者の提出した証拠によらねばならない。:第3テーゼ)
   とすると、当事者が立証を尽くしても、証拠収集能力等の限界で真偽不明のままになりうる。
   しかし、ここで裁判を拒否すると、当事者の裁判を受ける権利(憲法32条)を制約してしまうことになる。
これを防止するため、いずれかに不利益を負わせて裁判することにしたのが、証明 責任なのである。
2.しかし、当事者に不利益を負わせることを正当化し裁判への信頼を維持するには、その不利益について相応の予測可能性が必要である。
   そこで、証明責任の分配基準はできるだけ明確にしておくべきなのである。そのため、実体法との調和を図るべきであり、仝⇒を根拠づける要件事実は、その権利を主張する者権利の発生を障害する要件事実は、権利を争う者8⇒を消滅させる要件事実は、権利を争う者が証明責任を負うと考える。
3.これに従って当事者は、訴訟活動を展開することになる。
すなわち、証明責任を負う当事者は、勝訴するため不利益を負いたくないだろうから、要証事実につき真偽不明の領域を超え、裁判官に確信を得させようと立証活動を展開することになる。(本証)
他方、証明責任を負わない当事者は、勝訴するため相手方に不利益を負わせたいだろうから、要証事実についての裁判官の確信を崩して真偽不明のままで終わらせようと立証活動を展開することになる。(反証)
4.このように証明責任は、当事者が争訟内容を自主的に形成する指標となる。
掘,海海如確信とは、要証事実が存在することが十中八九確からしいことを言う、とするのが実務である。
  とすると、証明責任を負い、裁判官に確信を得させようとする立証活動を展開しようとする当事者の方が負担が大きい。そして、この負担が大きい当事者は、たいてい原告である。
  そのため、かかる原告は訴訟提起を躊躇し、現状維持的な方向に流れる傾向がある。結果として、裁判制度への信頼が低下しかねない。
  そこで、特に当事者間に証拠収集能力の差、証拠偏在構造がある場合等は、裁判所は両当事者の公平に配慮しつつ柔軟に訴訟運営すべきである。
                                      以上
【2004.10.23 Saturday 08:55】 author : meanlife
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H16民事訴訟法第2問 評価G
機“酬茲箸蓮∋篆佑燭訶事者が争い審判対象として申し立ててきたものに対し、裁判所が紛争を解決するため公権的に判断して応答することである。
1.(1)ここでまず審判対象とは訴訟物であり、実体私法上の権利・法律関係を単位として判断される。民事訴訟は実体私法の実現を目的とするし、明確だからである。
  (2)そして、判決が確定すると「主文に包含するもの」に既判力、すなわち当事者・後訴裁判所への拘束力が生じる。(114条1項)
   これは、(響莨し返し防止のために当事者に手続保障がなされたことをもって、訴訟行為の自由(憲法32条)への制約を正当化するものである。
   そして、訴訟物については当事者が充分争っていただろうし、これについて既判力を発生させれば(響莨し返し防止もかなり可能と言える。
(3)よって、判決主文では訴訟物たる権利・法律関係について判断すべきであり、その判断に既判力が発生すると考えるべきである。
2.(1)他方、判決理由中では、裁判制度への信頼維持のため、主文中の判断を導いた根拠となる判断を示すべきである。
(2)かかる根拠となる判断は、当事者の主張にかかる事実を基礎とする。(弁論主義)
そして、この理由中の判断には、原則として既判力が生じない。当事者が後訴での拘束を予測して訴訟活動が萎縮し、訴訟の適正・迅速に反するおそれがあるからである。
   ただし、それ自体訴訟物になりえ、反訴的性格を持つ相殺の抗弁についての判断には、例外的に既判力が生じる。(114条2項)
    これは、訴求債権の存否をめぐる紛争が、反対債権の存否をめぐる紛争として蒸し返されることを防ぐ必要があるからである。
3.なお、当事者の主張にかかる事実の存否についての判断は、裁判所の自由心証に委ねられる。(247条)
供1の場合
1.訴訟物は、XのYに対する甲債権の存否である。
そして、乙債権と甲債権の相殺が、Yにより訴訟上で主張されている。
さらに、裁判所の心証は、甲乙債権いずれも存在し、かつ相殺適状にあるというものである。
2.よって判決主文は、「Xの請求を棄却する」というものとなり、訴訟物たる甲債権の不存在という判断に既判力が生じる。
これによりXの、乙債権は当初から不存在だったとして甲債権を訴求する後訴を排斥できる。
  また判決理由は、Yによる乙甲債権の相殺の抗弁が認められる、というようなものになると考えられる。そして、乙債権300万中「対抗した額」200万につき不存在という判断に既判力が生じる。
  これによりYの、甲債権は相殺以外の原因で不存在だったとして乙債権の全額について訴求する後訴を排斥できる。
掘。欧両豺
1.ここでも訴訟物は、XのYに対する甲債権の存否である。
そして乙甲債権の相殺がYにより訴訟上で主張されているほか、Xによる乙債権全額弁済の主張が訴え提起前になされている。
さらに裁判所の心証は、甲乙債権いずれも存在したが、Xの主張通り乙債権は全額弁済されたというものである。
2.よって判決主文は、「YはXに200万円を返還せよ」というようになり、甲債権の存在という判断に既判力が生じる。
また判決理由は、XY間で貸金契約が締結され200万円が授受されたが、Yが相殺に供した乙債権はXによる全額弁済で消滅した、というようになると考えられる。
ここで既判力は、乙債権がXによる全額弁済で消滅したという判断には発生しない。 弁済は相殺と異なり反訴的性格を持たないし、後訴での紛争蒸し返し防止を図る必要もないからである。
 とすると、Yの乙債権を訴求する後訴を排斥できなくなってしまう。
そこで、信義則(2条)で対処すべきである。Yには前訴で手続保障が充分になされており、後訴は実質的に紛争蒸し返しと言えるからである。
検3の場合
1.訴訟物はXのYに対する甲債権の存否である。
  そして、乙甲債権の相殺がYにより訴訟上で主張されているほか、丙乙債権の相殺もXにより訴え提起前に主張されている。
  さらに裁判所は、甲債権の存在と、乙丙債権の存在かつXによる相殺の意思表示当時相殺適状にあったことについて心証を抱いている。
2.よって判決主文は2の場合と同様、「YはXに200万円を返還せよ」というようになり、甲債権の存在という判断に既判力が生じる。
また判決理由は、XY間で貸金契約が締結され200万円が授受され、Yが相殺に供した乙債権はXによる丙債権との訴訟外の相殺により消滅した、というようになると考えられる。
  そして、乙丙債権がXによる訴訟外の相殺で消滅したという判断に既判力は発生しない。訴訟外の相殺は、訴訟上の相殺の抗弁とは異なるからである。
  そこで、Yの乙債権を訴求する後訴・Xの丙債権を訴求する後訴は信義則(2条)で排斥すべきである。
                                      以上
【2004.10.23 Saturday 08:55】 author : meanlife
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