方法論集積蔵
 
<< H16刑事訴訟法第1問 評価G | main | H16民事訴訟法第1問 評価G >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

【2013.07.25 Thursday 】 author : スポンサードリンク
| - | - | - |
H16民事訴訟法第2問 評価G
機“酬茲箸蓮∋篆佑燭訶事者が争い審判対象として申し立ててきたものに対し、裁判所が紛争を解決するため公権的に判断して応答することである。
1.(1)ここでまず審判対象とは訴訟物であり、実体私法上の権利・法律関係を単位として判断される。民事訴訟は実体私法の実現を目的とするし、明確だからである。
  (2)そして、判決が確定すると「主文に包含するもの」に既判力、すなわち当事者・後訴裁判所への拘束力が生じる。(114条1項)
   これは、(響莨し返し防止のために当事者に手続保障がなされたことをもって、訴訟行為の自由(憲法32条)への制約を正当化するものである。
   そして、訴訟物については当事者が充分争っていただろうし、これについて既判力を発生させれば(響莨し返し防止もかなり可能と言える。
(3)よって、判決主文では訴訟物たる権利・法律関係について判断すべきであり、その判断に既判力が発生すると考えるべきである。
2.(1)他方、判決理由中では、裁判制度への信頼維持のため、主文中の判断を導いた根拠となる判断を示すべきである。
(2)かかる根拠となる判断は、当事者の主張にかかる事実を基礎とする。(弁論主義)
そして、この理由中の判断には、原則として既判力が生じない。当事者が後訴での拘束を予測して訴訟活動が萎縮し、訴訟の適正・迅速に反するおそれがあるからである。
   ただし、それ自体訴訟物になりえ、反訴的性格を持つ相殺の抗弁についての判断には、例外的に既判力が生じる。(114条2項)
    これは、訴求債権の存否をめぐる紛争が、反対債権の存否をめぐる紛争として蒸し返されることを防ぐ必要があるからである。
3.なお、当事者の主張にかかる事実の存否についての判断は、裁判所の自由心証に委ねられる。(247条)
供1の場合
1.訴訟物は、XのYに対する甲債権の存否である。
そして、乙債権と甲債権の相殺が、Yにより訴訟上で主張されている。
さらに、裁判所の心証は、甲乙債権いずれも存在し、かつ相殺適状にあるというものである。
2.よって判決主文は、「Xの請求を棄却する」というものとなり、訴訟物たる甲債権の不存在という判断に既判力が生じる。
これによりXの、乙債権は当初から不存在だったとして甲債権を訴求する後訴を排斥できる。
  また判決理由は、Yによる乙甲債権の相殺の抗弁が認められる、というようなものになると考えられる。そして、乙債権300万中「対抗した額」200万につき不存在という判断に既判力が生じる。
  これによりYの、甲債権は相殺以外の原因で不存在だったとして乙債権の全額について訴求する後訴を排斥できる。
掘。欧両豺
1.ここでも訴訟物は、XのYに対する甲債権の存否である。
そして乙甲債権の相殺がYにより訴訟上で主張されているほか、Xによる乙債権全額弁済の主張が訴え提起前になされている。
さらに裁判所の心証は、甲乙債権いずれも存在したが、Xの主張通り乙債権は全額弁済されたというものである。
2.よって判決主文は、「YはXに200万円を返還せよ」というようになり、甲債権の存在という判断に既判力が生じる。
また判決理由は、XY間で貸金契約が締結され200万円が授受されたが、Yが相殺に供した乙債権はXによる全額弁済で消滅した、というようになると考えられる。
ここで既判力は、乙債権がXによる全額弁済で消滅したという判断には発生しない。 弁済は相殺と異なり反訴的性格を持たないし、後訴での紛争蒸し返し防止を図る必要もないからである。
 とすると、Yの乙債権を訴求する後訴を排斥できなくなってしまう。
そこで、信義則(2条)で対処すべきである。Yには前訴で手続保障が充分になされており、後訴は実質的に紛争蒸し返しと言えるからである。
検3の場合
1.訴訟物はXのYに対する甲債権の存否である。
  そして、乙甲債権の相殺がYにより訴訟上で主張されているほか、丙乙債権の相殺もXにより訴え提起前に主張されている。
  さらに裁判所は、甲債権の存在と、乙丙債権の存在かつXによる相殺の意思表示当時相殺適状にあったことについて心証を抱いている。
2.よって判決主文は2の場合と同様、「YはXに200万円を返還せよ」というようになり、甲債権の存在という判断に既判力が生じる。
また判決理由は、XY間で貸金契約が締結され200万円が授受され、Yが相殺に供した乙債権はXによる丙債権との訴訟外の相殺により消滅した、というようになると考えられる。
  そして、乙丙債権がXによる訴訟外の相殺で消滅したという判断に既判力は発生しない。訴訟外の相殺は、訴訟上の相殺の抗弁とは異なるからである。
  そこで、Yの乙債権を訴求する後訴・Xの丙債権を訴求する後訴は信義則(2条)で排斥すべきである。
                                      以上
【2004.10.23 Saturday 08:55】 author : meanlife
| H16論文本試験 再現答案 | comments(2) | trackbacks(0) |
スポンサーサイト
【2013.07.25 Thursday 08:55】 author : スポンサードリンク
| - | - | - |
この記事に関するコメント
(出題趣旨)
 判決及び既判力の意味内容を正しくかつ深く理解しているかを問う問題である。まず,請求認容判決になるか請求棄却判決になるかとの結論を述べ,その判決主文の判断について生じる既判力の根拠,範囲及び内容を論ずべきである。それを前提として,相殺の主張に関する理由中の判断に認められる既判力について,その制度趣旨と前記既判力に関する基本的理解の両面から,その範囲及び内容を論ずべきである。
| | 2004/12/16 5:15 AM |
「判決及び既判力の意味内容を正しくかつ深く理解しているかを問う問題」
・「深く」って、どこまで、どこに向けて掘り下げればいいのだろうか。

「まず,請求認容判決になるか請求棄却判決になるかとの結論を述べ」
・判決内容を具体的に書く必要はないと。
・ひょっとして、「結論」だけ「述べ」ればよく、理由みたいなのは必要なかったのか?

「その判決主文の判断について生じる既判力の根拠,範囲及び内容を論ずべきである」
・「根拠」=趣旨とかか。
・「範囲」=どの債権に、いくらの額で。
・「内容」=存在OR不存在かな。後訴にどういう影響があるかというのも、ここに含まれるかも。

「それを前提として,相殺の主張に関する理由中の判断に認められる既判力について,その制度趣旨と前記既判力に関する基本的理解の両面から,その範囲及び内容を論ずべきである」
・これまた採るべき構成を明示してくれとる。主文についての論述「を前提として」、理由中の判断について書けと。
・「趣旨」と「基本」から書けと。
・「両面」というのは、114条2項の「趣旨」=紛争蒸し返し防止と、既判力の正当化根拠=手続保障ということかな。既判力の趣旨?も紛争蒸し返し防止だから、この点では「両面」とは言いづらい。
| meanlife | 2004/12/16 5:40 AM |
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://meanlife.jugem.jp/trackback/17
トラックバック