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【2013.07.25 Thursday 】 author : スポンサードリンク
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H17民事訴訟法第2問 評価A
第1.1の場合
1.まず、甲の請求を認容した前訴判決確定により、執行力が生じる。(民事執行法22条1号)
  すると、甲はこれにより、A土地を未だ明け渡さない乙に強制執行をかけることができる。
よって、前訴と同じ訴訟物である後訴は、訴えの利益(本案判決を下す必要性・実効性を、個々の訴訟物につき吟味するための訴訟要件)が認められないとして却下されるのが原則である。
2.しかし、時効中断の必要があるなどの事情があれば、例外的に訴えの利益が認められる。
3.したがって、かかる事情があるかが、後訴において審理判断の対象となる。
第2.2の場合
1.(1) まず、甲の請求を認容した前訴判決確定により、「既判力」が生じる。(114条1項)
   これは、確定判決の主文中の判断に生じる、後訴裁判所・当事者への拘束力であり、紛争蒸し返し防止のため、当事者への手続保障を根拠として正当化される。
  (2) この既判力の客観的範囲は「主文に包含されるもの」、つまり訴訟物の範囲である。
  なぜなら、訴訟物に既判力を及ぼせば紛争蒸し返しを防止できるし、当事者は訴訟物を焦点に攻防を展開しており手続保障も充分だからである。
  よって本問では、前訴の訴訟物である、甲の乙に対する所有権に基づくA土地明渡請求権の存在につき、既判力が生じる。
  (3) しかし、かかる権利関係は変動するため、基準時を定める必要がある。
  そこで、口頭弁論終結時を基準時とすべきである。
  なぜなら、裁判所はそれまでに提出された資料を基礎として判決を下すし、当事者はそれまで自由に資料を提出でき、手続保障も充分だからである。
  (4) よって本問では、前訴口頭弁論終結時の、甲の乙に対する所有権に基づくA土地明渡請求権の存在につき、既判力が生じる。
2.そして、乙の後訴の訴訟物は、乙の甲に対する所有権に基づくA土地明渡請求権であるから、前訴の訴訟物とは異なる。
  よって後訴は、前訴判決の既判力に触れない。
3.ただし、前訴で乙が充分に争えたなどの事情があれば、信義則(2条)により却下されると考えるから、この点が後訴で審理判断の対象となる。
第3.3の場合
1.まず、甲の請求を棄却した前訴判決確定により、前訴口頭弁論終結時の、甲の乙に対する所有権に基づくA土地明渡請求権の不存在につき、既判力が生じる。
2.これは、当事者に及ぶのが原則である。(115条1項1号)
  なぜなら、これで紛争解決できるし、手続保障も充分だからである。
3.ただ本問では、「口頭弁論終結後の承継人」にあたると解される丙にも及ぶ。(115条1項3号)
4.よって、前訴口頭弁論終結後の新事由があるかが、後訴で審理判断の対象となる。
以上
【2005.07.20 Wednesday 21:35】 author : meanlife
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